トライアングルロープバッグ|渓谷におけるロープバッグの有用性(1/2)

Q: なぜ渓谷探検にロープバッグなのか。
A: ロープは必要なときに必要な分だけあれば良い。それを実現できるのがロープバッグだから。

本項では改めてロープバッグの有用性を整理したい。

メリットデメリット
リスク低減
・絡まない
・ロープスタックのリスク減

時短
・余分なロープは収納したままにできる。
・すべてのロープを毎回捌かなくて良い。
・使い方に慣れが必要。
・重量増。
・かさばる。

ロープバッグのメリット

ロープバッグのメリットは大別して2つ。リスク低減と時短だ。余分なロープを遊ばせなければ、より安全に、迅速に行動することが出来る。

リスク低減

渓谷内でロープを扱うにあたって、致命的な2つのリスクを低減することが出来る。

①ロープの絡み

登攀、下降どちらの場面でもロープ中の結び目や絡みは迅速な行動を妨げ、活動者をリスクに晒す。

  • クライミング中にロープが絡まり出ていかず、立ち往生。支点が取れず、ランナウト気味な状況だったら、なおさら最悪だ。
  • 下降中に結び目が下降器にスタック。仮固定、登り返しが必要になる場合が多い。激流に打たれながら、もしくは激ヤブの中で、果たしてスムーズに対処できるだろうか?

一般的なロープの束ね方だと、どうしても上記のようなリスクは避けられない。特に沢登りやキャニオニングでは、障害物の多い環境で、細径ロープや補助ロープ、60m-100mの長いロープを扱うシーンが多く、通常よりもロープ絡みのリスクは大きい。

ロープバッグを使用することで、100%とは言えないが、大幅にこのリスクを低減できる。私自身、ロープバッグを使用し始めてからは、一度もトラブルが起きていない。

②ロープスタック

特に下降時のロープスタックについて言及したい。
一般的な懸垂下降は、二つ折りにしたロープの末端を結び、下に投げ下ろす。この場合ロープの余分は地面や水面に散らばることになる。
この余りの部分が障害物にスタック(引っかかる)すると、下降器に勝手に制動がかかり、空中で立ち往生するハメになる。登り返したとしても、スタックが解除出来なければ、残された手段はもはやロープを切断することだけだ。

ロープバッグを使用し、キャニオニングの手法でロワーダウン&懸垂下降を行えば、ロープの余りは生まれず、ロープスタックの可能性も非常に低くなる。

時短

ロープバッグを活用することで、ロープワークの作業時間を短縮することが出来る。
ロープが必要な滝や岩壁が多い渓谷に40mロープを持参したとする。だが、果たして40mいっぱいのロープを使う場面はどれほどあるだろうか。30m以上の滝が連続する渓谷は、そうそうない。
せいぜい10-30mを下降 or 登攀する場面が大半を占めるシチュエーションで、毎回すべてのロープを整理し直すのはタイムロスだ。

ロープバッグを使用すれば、余分なロープは仕舞ったままにすることが出来るので、このロスは消える。また、ロープを束ねる作業も地味に疲れるものだが、このやり方なら比較的ラクにロープを捌ける。
小さな差のように思えるかもしれないが、たくさんロープを出す沢では、この小さな差の積み重ねが終盤で大きく響いてくるのだ。

2/2へ続く

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